「あたしね、お兄ちゃんと同じ高校って知ってるよなぁ?」


「知ってるで。電話したやん。」


「今日から入寮やから…家で会うのは最後やね。やけど寮でいっぱい会おねぇ!」


「男子寮と女子寮は離れてるからなぁ。それに、俺は毎日、練習忙しいからたまにしか会えんわぁ。ゴメンな、菜々香。」


「えー」


二人のやりとりを…ただぼーっと見て……ほんまやったらうちも…とか思ってしまった。


アカン


うちが決めた事やねんやから!
ネガティブに考えたら明かし!


「うち、ご飯食べて来るわ!今まで寝ててなんも食べてないから。」


「俺もそうする。なんも食べて来てないから腹減ってんねん。」


「えー菜々香と喋ろうやぁ!」


「菜々香は学校で会えるやろ?俺は乃々香と今話したいねん。」


と、言いながら頭を優しく撫でてくれたお兄ちゃん…
ほんまにお兄ちゃんは昔からうちを大切にしてくれてる。


それが伝わってくるから…
好きや。