「そりゃあ、乃々香には…菜々香と一緒にS学園に入学して…菜々香のことを近くで守ってほしいと思ってた。」


「うん。」


お母さんはほんまに菜々香が大切やから。
心配なんやと思う。


「やけどな、お兄ちゃんも家出て…寮に入って…菜々香も乃々香もって……お母さん寂しいし…やから乃々香が家におってくれて嬉しい。それに、K高校やって頭いいんやから誇りに思いなさい。」


「ありがとう。」


そんな風にお母さんが考えてくれてた、なんて知らんかった。


テストに受けず帰ってきたとき…お母さんはめっちゃ落ち込んでた。
絶対、ガッカリさせた…と思ってたから…よかった。