「うちは菜々香から離れる。S学園落ちる…そしたら菜々香は全寮制…うちは実家。最低でも年に何回かしか顔…あわせんですむやろ?」


「乃々香ちゃん?」


「菜々香はうちが嫌いなんやろ?…昨日でよー分かったわ。」


「…………」


「うちアホやわ。こんな一人…菜々香を大切に思っても意味なかった。」


「…………」


「やから、うちは菜々香を捨てる。安心して、誰にも言わん。」


「…………」


「一つだけ言わせて。」


「…………」


「そんな歪んだ心やったら一樹を手にするなんかムリや。」


それだけ言って…うちは回れ右をした。


「逃げんの?」


「ちゃうよ…」


「S学園落ちるのなんか前からわかってたやん!乃々香ちゃんアホやねんやから!」


「ちゃうっ!!!」


「っ!………」


「逃げるんちゃう…今までの自分と別れるねん。妹が大好きやった自分と……S学園も受けやん。自分の道を…探すんや」


「バカ!ヘタレ!いくじなしっ!」


後ろから叫ぶ菜々香を無視して…うちは家まで走って帰った………