「乃々香ちゃん、行こう。」


「うん…」


「……………」


「……………」


お母さんに出る前に渡されたお守りを握り…無言で駅まで歩く…。


「乃々香ちゃん」


沈黙を破ったのは…菜々香。


「なに?」


「昨日のことやけど…」


「あぁ…大丈夫。うち決めたから。」


「いっくんから離れる?」


「………離れる」


「ありがとう!」


「ちがうで…離れるのは菜々香からや。」


「え?」


菜々香はビックリした顔をしていた…けど、その顔はだんだんと険しいものになっていった。