「うち…脳天気やった…ゴメン………ゴメン……ゴメン…。菜々香……」
謝罪の言葉しかでてこやへん………
ゴメン……許して……
譫言のようにうちは唱えた。
優しい菜々香は…許してくれる、っと信じて………
やけど……菜々香は……悪魔の言葉を呟いた。
「許して…あげる。」
菜々香……
「ほんま………?」
「………うん。許してあげるから…いっくんをちょうだい?」
ちょうだい?
「ちょうだいって…一樹は物じゃないし……ましてや……うちのんじゃない…。」
「…いいよ。いっくんの前から……乃々香ちゃんが消えてくれるだけで……いいねん。」
…え?
「いっくんてさ…いつも一人やった乃々香ちゃんに優しかったよな………」
「……………」
「あたしもいっくんと仲良くしたかった…一緒にバスケもしたかった…やのにそれを全部奪ったんは…乃々香ちゃんやんな?」
「……………」
なにを言うん?菜々香…