「着いたぞ。」 そう言われてバイクから降りると、見慣れた病院の前で。 「俺はここにいるから。早く中に行け。」 酷く、あたりが静かだった。 背中を押され、病院の中へ入る。 院内も、シン…と静まり返っていた。 カツン、カツン。 俺の歩く音だけが廊下に響く。 ルカの病室が近付くにつれ、声が聞こえてきた。 何て言ってるのかは、分からない。