「・・・・で?その写真部が何のようだ?」

廊下に出て早速、気になることを裕也に訊く。

「うん。実はな写真部では今、課題写真というのがあってな」

「課題写真?そんなの木でも草でも撮ってろよ」

「いやいや、これはテーマがあるんだって」

「テーマ?・・・・内容は?」

「『恋人たち』っていう」

「うん、もう死ね」

あれ?でも、僕は誰とも付き合ってないぞ?

じゃあ、なんでだ?

「いやいや、待ってくれ。俺だって最初は普通のカップルを撮るつもりだったんだぜ」

「じゃあ僕は関係ないぞ」

「それがそうでもないんだなー」

うししししし

笑いながら話す裕也に対して嫌な予感しかしなかった。