ゲームってどういうことだ? このままロープで繋いだまま、ほかっておいて餓死でもさせる気か?

「そうだ、小林もこの部屋にいるぞ」

「何だと!!」

「安心しろ何もしてねーよ」

その言葉に少しだけ安心する。だが状況は変わっていない。
「‥なんで小林を連れてきたんだ」

「ん? そうだな、しいて言うならカギかな」

「……カギ?」

「脱出する時のカギだよ。ただし、時間制限があるけどな」
その時、僕はこの部屋を包んでいた臭いが何か気付く。

「裕也‥まさか‥!」
「あっ、分かった?そのとーり、俺がこの部屋にまいたのは」

そう言って裕也はポケットから箱を取り出す。

「灯油だよ」

その箱は、マッチ箱だった。