そう……間違いなく奈津のものだった……


かかとに着いた赤いペンキ……


それは思い出とともに奈津のだと指し示す


このガレキの下に奈津が………


そしてまたガレキをどかそうとした刹那


「俊!!」


後ろで名前を呼んだのはおっちゃんだった


病院服に身を包まれ、包帯だらけだ


「遅くなってすまん!!しばらく病院に缶詰状態にされてな、ようやく抜け出せた」


そういってニコッと微笑む


(しばらく缶詰状態だっ……た!?)