辺りは煙り臭く、あちらこちらで建物が崩れ落ちてきていた


それでも俊はただ真っ直ぐ前を見つめ、歩き続けている


少し歩き続けていると、地下に続く階段が見えて来た


それを見るなり駆け足で走り出す


降りて行く家に絶望感が次第に強くなる


どうやら爆発があったのはこの地下からのものだった


降りれば降りるほど焼け焦げた臭いは強くなる


壁は真っ黒で、いつ崩れ落ちてもおかしくはなかった