意を決して、課長にかぁちゃんから来たメールを見せる。

「ほぉ~……。さすがだな」

課長、妙に感心している。

「ほぉ~じゃないですよ!驚かないんですか?」

「もう、慣れた」

がぁぁぁん!

課長の適応能力、ハンパない!!

「村を挙げての結婚式なんてありがたいじゃないか」

ネクタイを解きながら、課長が嬉しそうに笑う。

「でも、新婦側の招待客1000人。挙式披露宴8時間。式場を丸1日一棟貸しなんて……!」

「まぁ、いいだろう。そういう結婚式も」

か、課長……!

でも、課長の方の招待客は20人ほどなのに……。

「スーパーアンバランスです。こんな結婚式なんて……」

「村の祭りみたいなものだろう?彼らにしてみれば。

喜んで祝って楽しんでもらえれば、俺は一向に構わん」


か~ちょ~おぉぉぉ~……。

涙が滝になる。


「俺は感謝してるんだ。お前に出会えたことを……。

そして、お前を愛しんで育ててくれたご両親や村の人たちに」


課長が好きすぎて、嬉しすぎて、ギュッと課長を抱き締める。


「変な家族で本当にすみません!」

「もう、慣れた」


課長にしがみつきながら謝る私を、課長はひょいと抱かかえると足取り軽くベッドルームに向かう。

そして、今日も私は課長の熱いキスを受けながら、全戦全敗の記録を更新してしまうのでした。