15,000円もするお寿司の松コースをがっつりゴチになりながらも、気持ちが晴れない。
『では、お2人からの良い返事を待っていますよ』
別れ際、2人の紳士と佐久間主任は握手を交わす。
2人の影が見えなくなるまで、佐久間主任の隣でにこやか~に手を振り、完全に2人が消えるとギッと彼を睨みつける。
「さ~く~ま~しゅ~に~ん~!どういう事なんですか?」
佐久間主任は仰け反ってホールドアップする。
「とりあえず、喫茶店に行こう……か?」
「いいえ!ここで結構です!私、今の会社、辞めませんからね!!」
「でも、聞いただろ?外資系証券会社に移れば、給料は今の2~3倍だぜ。しかもストックオプション付きで」
「そっ、それは魅力的ですけど……」
カップ麺105円(税込み)が月12個の買いダメから、倍の24個に増やしても全然ダメージがないと言うのは、なかなか……
って、そうじゃなくて!
「佐久間主任は、今の会社に不満でもあるんですか?」
「……あるね」
「佐久間主任……」
「それに向こうから、僕をバイネーム(名指し)でハンティングに来たんだ。
でも、杉原君と2人一緒なら、なおウェルカムだって……。
だから、僕のアシスタントとして、一緒に移らないか?
返事は来週まで待つから、本当によく考えてから答えて欲しい」
「私はっ……!」
佐久間主任が、私の口に人差し指を立てて、首を振る。
「来週に返事が欲しい。今は……あまり良い返事が聞けそうに無いから……」
『では、お2人からの良い返事を待っていますよ』
別れ際、2人の紳士と佐久間主任は握手を交わす。
2人の影が見えなくなるまで、佐久間主任の隣でにこやか~に手を振り、完全に2人が消えるとギッと彼を睨みつける。
「さ~く~ま~しゅ~に~ん~!どういう事なんですか?」
佐久間主任は仰け反ってホールドアップする。
「とりあえず、喫茶店に行こう……か?」
「いいえ!ここで結構です!私、今の会社、辞めませんからね!!」
「でも、聞いただろ?外資系証券会社に移れば、給料は今の2~3倍だぜ。しかもストックオプション付きで」
「そっ、それは魅力的ですけど……」
カップ麺105円(税込み)が月12個の買いダメから、倍の24個に増やしても全然ダメージがないと言うのは、なかなか……
って、そうじゃなくて!
「佐久間主任は、今の会社に不満でもあるんですか?」
「……あるね」
「佐久間主任……」
「それに向こうから、僕をバイネーム(名指し)でハンティングに来たんだ。
でも、杉原君と2人一緒なら、なおウェルカムだって……。
だから、僕のアシスタントとして、一緒に移らないか?
返事は来週まで待つから、本当によく考えてから答えて欲しい」
「私はっ……!」
佐久間主任が、私の口に人差し指を立てて、首を振る。
「来週に返事が欲しい。今は……あまり良い返事が聞けそうに無いから……」