すごく嬉しくって課長の手を取り、スキップして歩いてしまう。

「課長、観覧車に乗りましょう!」

これまた、渋る課長を観覧車まで連行し、最後の目的地に到着!




でも……。

げげっ!




趣味の悪いピンクや紫のゴテゴテ電飾ゴンドラにドン引きする。

いや、これはダメでしょう。

どうみても、趣味が悪すぎる。

課長、ついに「却下」再発令か?!


と、思いつつ、課長をチラリと見る。

「乗り、ます……か?」

「どうした?乗るんだろう?」


課長、凄し!

結構、気にならないらしい。

さすが、大物じゃ。


電飾ゴンドラを背景に背負って、課長が私に手を差し出す。

ああ……。

まぶしいです、課長。

課長ってば、なんか不憫なくらいネオンが似合います。

高級ホストクラブのNo.1ホストって言っても通りそうです。

「乗らないのか?」

「いえ、の、乗ります!」

ゴンドラに乗る課長の後を追って、急いでゴンゴラの手すりに手を掛ける。