まばゆいばかりの笑顔で立つあの女性は、仲間由紀恵似の「エレベーター美女」だ!


その美女が、前方12メートルくらいのところから手を振りながら近づいてくる。

ま、まずい!

もはや、前方10メートル!

誰だっ?
誰だっ??
誰だぁ~???

あの時、思い出す事を放棄した自分の根性の無さをメチャクチャ後悔することになろうとは!

とりあえず、思い出せ、私!!



1. 太っ腹町の第一村人?

いや、言葉、なまってないし…。

2. 大学時代の友人??

いやいや、年齢合ってないから。

・・・・・・・・・・・・・だ~め~じゃ~。


2度目の思考放棄。

もう、杉原の記憶メモリーでは対応不可能です。



ここは素直に、「申し訳ありません」!

それで行こう。

心に決めて立ち上がり、「も……」と頭を下げたその瞬間、美女が鈴の転がるような美声で台詞を転がす。

「初めまして!良かったわ。お目に掛かれて」