本部長に連れられて、秘書室の室長のもとへと連れて行かれる。
「お待ち致しておりました。専務がお待ちです。こちらへ」
おおっ!
これが、若くして敏腕と噂に高い室長!
初めて見たよ。
確か、まだ30代のはず。
スラリとした体躯に、いかにも賢そうな眼鏡がばっちり似合ってるじゃないですか。
私たちは室長に促されて後に続く。
と、突然、室長がクルリと振り返る。
「朝倉本部長。誠に申し訳ございませんが、これより先は席をお外し下さい」
「えっ?!私は杉原君を連れてだな……」
「誠に申し訳ございませんが、そのようにと、専務より……」
慇懃無礼にして眼光鋭い秘書室室長の態度に本部長がたじろぐ。
「わ、分かった。では、杉原君、失礼のないように」
ポカーンとしていると、「では、こちらへ」と室長に促される。
すごい!!
この若さで、この威圧感。
課長もふてぶてしかったけど、この室長もかなりいい線いってるフテブテしさだ。
つぅか、30代の男性って、そもそもフテブテしいのか?
室長が軽く咳払いする。
「私の顔に何か?」
「あっ!い、いえっ!」
「そうですか。では、私の方から一言ご忠告を。
これからお会いする専務は決して気難しい方ではないのですが、くれぐれもそそうのないように」
「はい」
そうだ!
専務に会うんだった。
……待てよ?
ところで専務ってどんな顔して、何て名前だったっけ?
社長は年末年始に社員に向けての挨拶とかで社内テレビ放送されるから何となく薄ボンヤリとはわかるけど、専務って見たことないや。
うーーーーむ。
『社員失格』の烙印をポーンと自分に打っている時、突如、目の前に現れた重々しい扉が開き、室長が恭しく頭を垂れる。
「澤村専務、杉原さんをお連れ致しました」
「お待ち致しておりました。専務がお待ちです。こちらへ」
おおっ!
これが、若くして敏腕と噂に高い室長!
初めて見たよ。
確か、まだ30代のはず。
スラリとした体躯に、いかにも賢そうな眼鏡がばっちり似合ってるじゃないですか。
私たちは室長に促されて後に続く。
と、突然、室長がクルリと振り返る。
「朝倉本部長。誠に申し訳ございませんが、これより先は席をお外し下さい」
「えっ?!私は杉原君を連れてだな……」
「誠に申し訳ございませんが、そのようにと、専務より……」
慇懃無礼にして眼光鋭い秘書室室長の態度に本部長がたじろぐ。
「わ、分かった。では、杉原君、失礼のないように」
ポカーンとしていると、「では、こちらへ」と室長に促される。
すごい!!
この若さで、この威圧感。
課長もふてぶてしかったけど、この室長もかなりいい線いってるフテブテしさだ。
つぅか、30代の男性って、そもそもフテブテしいのか?
室長が軽く咳払いする。
「私の顔に何か?」
「あっ!い、いえっ!」
「そうですか。では、私の方から一言ご忠告を。
これからお会いする専務は決して気難しい方ではないのですが、くれぐれもそそうのないように」
「はい」
そうだ!
専務に会うんだった。
……待てよ?
ところで専務ってどんな顔して、何て名前だったっけ?
社長は年末年始に社員に向けての挨拶とかで社内テレビ放送されるから何となく薄ボンヤリとはわかるけど、専務って見たことないや。
うーーーーむ。
『社員失格』の烙印をポーンと自分に打っている時、突如、目の前に現れた重々しい扉が開き、室長が恭しく頭を垂れる。
「澤村専務、杉原さんをお連れ致しました」