「笑えないことか?」
あたしは黙って頷いた。
「そのことは気にすんな。
ちゃんと言ってある。まぁそもそも
俺の親父ここの理事長だから知ってる
んだけどな。」
「あ・・・そっか。」
だから、保健室にいたんだもんね。
なつかしい。
「けど・・・普通は嫌だと思うよ?
自分の子供の彼女が、笑えないなんて。」
「はぁ~。」
〝ぎゅっ〟
「大丈夫だから。
俺の親は、そんな人じゃねぇし。
それに母さんは雅の写真見て、ずっと
騒いでるんだぞ?
《こんな可愛い子が娘になるなんてっ》
ってな。」
「嘘・・・・。」
「本当。
それに、もし親に反対されたって
俺、別れる気ねぇからな。」