着地した次の瞬間バッと勢いよく右側の方を振り向き、目を大きく見開いて凝視している。

自然に歪む口元。

クツクツと鳴る喉。

腹の足しを

見つけた。

「一人…女だな…」

ツイてる。

女は力も弱いし人気のまったくないこの森では助けも呼べない。

邪魔されず、ゆっくりと『食事』を楽しめる。

「ヒヒヒヒッ」

今度は声に出して笑った。
自分は本当にツイてる。

すーっと匂いを鼻に吸い込むとまた笑った。