鳴き疲れてぐったりしたライはあたしの掌に収まった。
鵺はやはり身動ぎ1つしない。
このままずっと目覚めないのかと思うと恐怖と自責の念に駆られる。
何か出来ることを探しても力不足なあたしには何もしてやれない。
あの時ちゃんと周りを見回していれば……
油断しなかったら……
過去に戻らなかったら……
いや、あたしが鵺と出会わなかったらこんなことにならなかった。
ごめんなさい……
いくら泣いても何も変わらないことは分かってた。
ただ気持ちを拭うように涙が出た。
いつの間にか掌に乗っかっていたライが枕元に飛び出る。
ライもあたしと似た気持ちなのか、一雫だけ涙を零した。