あたしは勢いよく立って今まで溜まっていた鬱憤を撒き散らした。

「別に寂しくなんかないです!話しかけないで!近寄らないでください!」

あたしが睨みながら凄むと男たちは笑い出した。

どんなにきつく睨んでも怒鳴っても、こんな少女相手に怯みはしない。


「威勢のいい姉ちゃんだなあ。気に入った!」

あたしは男の太い指でがっしりと腕を掴まれた。

汗ばんだその指は生々しく、もう離さないとでもいうようにきつく握られている。


さっきまでの威勢は消え失せ、一気に恐怖を感じ強く身を捩った。

「は、離して……っ」

「おーおー、随分と弱々しくなったなあ!」

今はその馬鹿にした言葉すら怖い。


早く、離して……っ!

腕を引っ張られどこかに引きずられている時、あたしの視界に1つの希望が見えた。