私服に着替えた武宏は、まさしくあたしの理想そのものだった。
か…格好いい……!
カジュアルなのにそんな雰囲気を醸し出さない服装に、なんだか制服の時とは違う大人っぽさを感じた。
……と、見とれてる内に武宏と離れちゃったよー!
口元のニヤニヤが直らないまま、武宏に話しかけようと先を急いだ。
でも武宏は自転車に乗ってるから全然追いつけない……!
猛ダッシュを繰り出しても、距離はなかなか縮まらなかった。
しかもついにはその背中を見失ってしまった。
全然ついてない……
せっかく過去にまで戻ってきたのにー……
肩を落として歩いていたら、意外にも武宏の自転車を発見した。
え!?これって運命?
やったーー!
公園の前に止められた武宏の自転車から目を逸らし、公園内を見た。