涙は枯れる気配を見せない。

本当は気が済むまで思いっきり泣きたいけど、明日になったらきっと目が腫れちゃう。

ブサイクな顔なんて武宏に見せられないし……


これで最後にしようと1粒だけを零し、自分の気持ちに嘘を吐いた。


「はあー……」

涙の変わりに出たのはこの世の終わりのような溜め息。

この先、もう何も楽しみなんかないような気さえしてきた。


もうダメ………

部屋を真っ暗にし布団に潜りながら、別なことを考えようと必死になる。


うう……でもあたしって図太い……

なんか眠くなってきた……


寝ぼけ眼のまま、あたしはいくつもの時計のタイマーをセットする。

確か13日の今日は水曜日だよね……

そして腕時計の時間もセットして眠りにつこうとした。



――あたしはもう日付が変わってることに気がつかなかった。