気づいたら教室を出ていた。


絶対乗せられたよね、私……。


日向くんは前の方で軽く走ってる。


「おっ、来た来た♪」


チラッとこっちを見ては、嬉しそうに……
なんか悔しいっ。


「お弁当……返してくださいぃぃ!!」


ただそれだけのために走る。


お弁当にそこまでの思い入れがあるわけでもないが……
さすがにお昼抜きはキツい。