寝ぼけ眼のあたしは、ありえない時間に、ありえない相手からの着信に舞い上がった。


―響子、今から会う?


いつものあの声が聞こえてくるものだとばかり


思ってた。


「もしもし?トオルくん?どうしたの、こんな時間…」


「もしもし!?響子!?」


聞こえてきたのは、トオルの声じゃなかった


トオルの同僚の、孝之の声と…


後ろで鳴り響く、けたたましいサイレンの音


嫌な予感が


した