「どちら様でしょうか?」

えこなは聞いてみた。心当たりはないが聞いてみた。

―というより「つぶやいた」が正しいかもしれない。


「俺はお前を知っているのに・・・」

「えっ!?」



((ど、どこにいるの!?))


―全く分からない。これは夢なのか―。


(ていうか知ってるって何!?)


「私は知りません。」

えこなは断言してみた。聞こえただろうか?


(あ、あれ!?なんかあのヒト泣きそう?もしかして・・・)

えこなは少し笑いそうになったのをこらえた。


「冗談ですから泣かないで下さい。」

一応フォローをいれてみた。