「美優~」


部屋に戻り、美優を抱きしめると、今でも生きていて良かったって思える。


死ぬのが怖いからじゃない。


美優を残して逝くのが怖いからだ。


「勇人・・・。やっと2人きりになれたね」


オレの胸に顔を埋める美優を、力を込めて抱きしめた。


「なあ、美優。これから先も、ずっとお前たちを守り続けるよ」


「うん・・・。私だって勇人を守るよ。もう、あんな思いは二度としたくないから」


そう言ってオレを見上げる美優に、ゆっくりとキスをした。


美優が側にいて笑ってくれるだけで、オレは強くいられる。


なあ。だから、ずっとずっとオレを見ていて、好きでいてくれよ。


美優と陽人と、そして美羽を守っていく事、それがオレにとっての№1。


愛しい思いを込めて、オレはいつまでも美優にキスをした・・・。