「好き、なんだ」 ドキン、ドキン。 暫(しば)しの沈黙。 サァッと吹き抜ける風が気持ち良い。 どうしよう。 こう言う時って、どうすればいい? この一ヶ月。 色んな新を見てきて、あたしの中の“好き”と言う気持ちは、大きくなることしか知らなかった。 あたしは、新以外の男の人なんて目に入らないくらい、新に溺れていたんだ。 長い沈黙の中、先に口を開いたのは新だった。