あたしはボーッと歩きながら、菜流と一緒の教室に向かっていた。


「陽花?どうかした?」


そんなあたしを不思議そうに菜流は見詰める。


「何でもないよー」




菜流はあのイケメン君に気付いていないようだった。


てか、朝からあんなカッコイイ人と目が合うなんて…。


何て運が良いんだろう!!



「あ、そう言えば、同じクラスにあたしのいとこいるんだよね。赤石新って言うんだけど~」


「へぇ~、菜流のいとこ?じゃあ、きっとイケメンだね。紹介してよ~?」


「勿論!」




こんな会話をしているうちに、いつの間にか教室まで来ていた。