あたしの記憶が消えても、消えなかった記憶。 ――新の、闇。 だから新は、変わってしまったのかもしれない。 前と同じように、たまに笑うのかもしれない。 どれが本当の新なのか、わからなくなってきた。 あの笑顔は、本物だったのだろうか。 昔の新の笑顔は…本物だった……? 新の…大好きな、大好きな人の苦しみに…闇に気付けなかったあたしは、最低…いや、最悪だ。 あたしは、自分で自分を悔やむしかなかった。