「おい・・・瑞穂、さっきの・・・」
「え・・・・・・」
布津が心配そうに小さな声で瑞穂に言った。
「有明・・・・・・その、さ・・・・・・」
「・・・・・・」
瑞穂の表情はぎこちない。
なんでもないように装っているが布津には無理をしていることがわかった。
(こういう時にこそ『俺にしとけよ』なんて言うチャンスなのにな・・・)
瑞穂の辛そうな顔を見ているととてもそんなことは言えそうにない。
それどころか、『見間違いだよ』とか『理由があるんだ』とか励ますことすらできない。
布津は言葉を詰まらせた。
「だ、大丈夫だよ!」
そんな布津を逆に気遣って瑞穂は笑いかける。
「有明先生は浮気とか・・・そういうことする人じゃないよ。
布津もそう思うでしょ?」
まるで自分に問いかけるかのように言う瑞穂は見てて痛々しかった。
布津は奥歯を噛み締めながら頷く。
(有明がそういうことをするやつじゃないってのは本当だ。
何か理由があるに決まってる。
だけど・・・・・・)
頭ではわかっているけど、あんなものを見てしまっては心が言うことを効かない。
布津ですらそうなのだ。
瑞穂はもっと激しい葛藤があるだろう。
布津は黙って瑞穂の肩を優しく叩いた。
「え・・・・・・」
布津が心配そうに小さな声で瑞穂に言った。
「有明・・・・・・その、さ・・・・・・」
「・・・・・・」
瑞穂の表情はぎこちない。
なんでもないように装っているが布津には無理をしていることがわかった。
(こういう時にこそ『俺にしとけよ』なんて言うチャンスなのにな・・・)
瑞穂の辛そうな顔を見ているととてもそんなことは言えそうにない。
それどころか、『見間違いだよ』とか『理由があるんだ』とか励ますことすらできない。
布津は言葉を詰まらせた。
「だ、大丈夫だよ!」
そんな布津を逆に気遣って瑞穂は笑いかける。
「有明先生は浮気とか・・・そういうことする人じゃないよ。
布津もそう思うでしょ?」
まるで自分に問いかけるかのように言う瑞穂は見てて痛々しかった。
布津は奥歯を噛み締めながら頷く。
(有明がそういうことをするやつじゃないってのは本当だ。
何か理由があるに決まってる。
だけど・・・・・・)
頭ではわかっているけど、あんなものを見てしまっては心が言うことを効かない。
布津ですらそうなのだ。
瑞穂はもっと激しい葛藤があるだろう。
布津は黙って瑞穂の肩を優しく叩いた。