席に着くと口之津はキョロキョロしながら言う。


「俺カクテルとかよくわかんねー。小浜先生適当なのよろしく」

「もう!口之津先生もうちょっと声抑えて」

「しょーがないでしょー。こういう店来ないんだから雰囲気とかワカリマセン」

「もー・・・。有明先生、ひどいと思いません?」

「僕もこういうお店来ないからわからないなあ。
小浜先生、僕の分もお願いできますか」

「・・・・・・はいっ。任せてくださぁい」

「ちょっ・・・小浜先生!何スかその態度の違いは!!」


はじめは小浜を挟んで3人並んで座っていたが、口之津はブツクサ文句を言いながら有明の隣に座りなおした。



「有明先生、こういう店って慣れてそうなのに来ないんスねー」

「そういうギャップも素敵です」


小浜がぼうっと有明を見つめながら言う。


「ただ付き合い悪いだけっしょ!!」

小浜の態度にまた口之津はイライラと口調を荒げた。


「僕だって友人とは飲みに行きますよ」

「そうですよ口之津先生!失礼ですよ!」

「失礼なのは俺に対する小浜先生の態度ですぅう!」


有明を挟んで小浜と口之津が睨み合う。


(俺は今から子守でもしなきゃいけないのか・・・)


加津佐も国見もよくはしゃいで子供のようだが、基本有明は放置なのでここまで疲れを感じることはない。