「梨乃のことだよ。昨日も言ったけど、俺の気持ちは嘘じゃない」


途端に真剣な表情になった高崎くん。


「なのに俺……梨乃に嫌な思いさせて最低だな」


辛そうなそんな顔を高崎くんはしている。


「あの子のキスも避けられないなんてバカだ」

「高崎く……」

「ゴメン。俺の意思じゃなかったとしてもキスしたことは事実だから謝るしかない」



ゴメン。
そう言いながら謝ってくる高崎くん。


……あれは違うの?

高崎くんは本当に私を好きでいてくれてるってことだよね?



「……てか、俺も同じだよな」


突然、頭を抱えた高崎くんはそんなことを言った。