──ガチャ


「……梨乃!?」


その声にビクッとしながら肩が震えた。


た、高崎くん……。



枕に顔を埋めている私の顔は高崎くんには見えない。


「梨乃。さっきのことだけど……」


いやっ。
なにも聞きたくない!


「私……嬉しかった」


ボソッと言うと、顔を上げてベットに座った。


きっと、いまの私の顔滅茶苦茶になってるんだろうな……。


「高崎くんに“好き”って言われたとき、すごく嬉しかった」


言ってる内にまた涙が溢れてきた。


「だから……昨日はなにも言えなかったから、今日は伝えようって思ったのに……」


ポロポロ……涙が流れてくる。


「なのに……っ。あんなところ見たら伝えられないよ…っ」


涙でいっぱいになっている顔を手で覆うように隠した。