「君の言葉が偽りではないなら、同じだ」
「え?」
ラファエルの言葉の意味が分からずに声を上げる。
不思議そうに声を上げた私に、硬い表情で手を取るラファエル。
「俺も君に偽りの言葉を告げたつもりは一度もない。だが、具現化できない気持ちをどう説明する?」
その言葉にハッとして小さく息を飲む。
「いくら言葉にしようとそれは言葉でしかない。けれど信じてほしいから言葉にする。君に届けば良いと願って…」
ッ……―――――
喉の奥が詰まったように何も言えず、ただ涙が零れ落ちた。
だってそれは私の想いそのものだったから。
ラファエル様も私と同じ想いだった…
「もう一度言う。俺は君に偽りの言葉を告げたつもりはない」
ストンと胸に落ちてきた言葉。
真摯に告げられたその言葉は今度こそ素直に私の心に届いた。
「イヴ…愛してる」
「ッ…私も……」
涙で上手く言葉が紡げない。
伝えないと…届けないと……私の想いを。
「ラファエル様を……」
涙で濡れた瞳でまっすぐ見据える。