「・・・やるじゃん飛鳥」
「でしょう?」
ふわふわに浮かんだような軽い髪。
天然パーマのウェイビーヘアーがみつあみで可愛い。
結局二つ結びではなく、一つに結んだ。
「ていうか、なんでこんなに上手いの?」
「んー、日々雑誌とか読んで練習してるからかなぁ?」
す、すげー。
この年でそんな努力の積み重ねを・・・!!
ある意味尊敬だよ、本当。
「あ、飛鳥。今何時?」
飛鳥はポケットからブルーの携帯を取り出し、時計を見た。
「うわ、もう3:37」
「早っ!!」
「じゃあもう、ちゃっちゃと服を選んじゃお!」
「それも飛鳥がやってくれるの?」
「いや、そっちは姉ちゃんの方がセンス良いから。ご自分で」
「え、ええ~・・・?」
「はいノロケない」
そう言われると私はクローゼットを開け、いろんなワンピースを取り出した。
赤、黒、翠、琵琶色、茶色・・・
どうしよう。
「あ、そのレースが入ったヤツは?」
「あー、これ。これお母さんがくれたやつ」
「良いじゃん良いじゃん、それにしようよ」
私達は10分ぐらいそのまま服に没頭した。
―――――――――――
「んー、こんなもんかな?」
「さすが、綺麗だよ」
今回はセピアにレースがひらひらっと付いている大人っぽいワンピース。
スパッツはグレーでアンクレットを二個ほど。
ネックレスは白く、なるべく大きなもので。
ピアスも白、アクセサリーは白で統一してみた。
「飛鳥、今何時?」
「もうすぐ4時」
・・・一馬に会える。
なんだか5年ぶりに会うような気がする。
たったの三日、三日会えないだけでこんなにも胸が痛むものだろうか。