「なんか梓、頼りなく見えてきた」

「ちょ、それって友達関係としてかなり致命的なんですけど!!?」

「あーはいはい、嘘だよ」

様乃の嘘はどこまでが嘘なのかが分からないから、以上に言っている事がリアルで怖い。
死ぬほど、怖い(恐怖)。





キーンコーンカーンコーン





「あ、チャイム」

「もうちょっとで告白タイムじゃん」

「それを言わないでほしかったのに・・・」

「なに、アンタまだ動揺してんの?」

「動揺っていうか・・・緊張してあんまり授業についていけない」

「それはいつも」

「ぇ、酷くない?」

「あー、早く行くよー」

様乃は私を無視して先に行こうとした。
あ、ちょっと待ってよ!!



ブワッ



「ぎゃ・・・」

我ながらたかが強い風が吹いただけで色気の欠片もないような悲鳴を・・・(恥)

「・・・」

空を見上げると、なんだか雲の速度が早くなっていた。
風もなんだか強くなってきている。

「ほら、早く!!」

「あ、うん」

私は特に気にもとめず、様乃の後をついていった。



バタン



「・・・」

胸がざわめく。