「あ、お久しぶりです一馬さん!」

「久しぶり、あ。梓、俺そろそろ帰るわ。もう夜っぽいし」

え、もうこんな時間?
ちょっと寂しいなぁ、デートも少ししか出来なかったし。

「え、行っちゃうんですか?」

「うん、時間も時間だし」

そういうと一馬は玄関先まで行った、うーん・・・もうちょっと一緒にいたかったんだけどな。
・・・あ、そうだ。

「じゃあ、一馬。なんなら家に泊まれば?どうせ明日は日曜日だし」

「え、良いの?」

急に一馬の顔が明るくなった、まぁ久しぶりの寝泊まりと聞けば嬉しがるよね。
でも親の許可無しじゃあ殺されるよなぁ・・・

「飛鳥、お母さん達って何時に帰ってくんの?」

「んー、多分・・・今が7時だから11時くらいじゃん」

「そっか・・・」

ちょっと電話してみようかな。
どうせ今は夜ご飯でも食べてる時間帯だし、私はポケットから携帯を取り出し電話帳を見た。

「お母さんに電話してみる」

ピッ

プルルルルルルルプルルルルルルル

ガチャッ

『はい、もしもし信条ですが』

「あ、お母さん?梓だけど」

『あぁ、梓?どうかしたの?」

「いや、今うちに一馬がいるんだけど一泊、泊めてやっても良いかなって」

『あら、全然こちらは問題ないけど』

「オッケー、ありがと」

『じゃーねー、帰りは遅くなるからヨロシク〜』

「はいよー」

ガチャッ

思っていた通り、許可は簡単に降りた。
私はさっそく一馬にそれを報告しようと・・・思ったが。