私は今までの全ての記憶をフラッシュバックさせた。

「・・・」

それでなんとか蓮くんのことは忘れるだろう。

「はぁ・・・」

一番小さいころの記憶は。



『じゃあ、十年後ボク、あっちゃんのカレになる!!』



「駄目だあぁっ!!!」

しょっぱなから蓮くんのちいちゃい頃が出てきちゃったよ。
これじゃあフラッシュバックした意味ないよ。



プルルルルルップルルルルルッ



「っ?!!∑(゚Д゚;)」

び、びっくりした。
やっと静かになってきたところで携帯が鳴るとは・・・
予想外です。

私は急いで携帯を取った。


ピッ


「も、もしもし・・・?」

『おー、電話した?』

「あ、うん」

かけてきたのは様乃だった。
なんだか眠そう、ていうかこの時間に寝てたのか?

つか、本気で驚いたよ・・・(バクバクバクバク)

『電話、どうしたの?』

「あぁ、それがさっきさぁ・・・」

私はしばらくさっき起ったことを短くして教えた。
・・・でもまだ言ってないことが一つ。

『へー、私が帰っている時にそんな面白いことがあったとは』

「言い方おかしくない?」

こんなふうに、いつも通りに話していても。
まだ教えていないことが、一つ。





たった、一つ。