『・・・一馬くんに譲る気、ないよ』

譲る気、ゆずる気、ゆずるき。
・・・ユズルキ、誰?

「・・・」

なにもしていないと、昨日のことが自動的にフラッシュバックする。

『チュッ』

いや、カタカナじゃあなかった!!

『ちゅっ』

うん、そうそうひらがなっ!
そうだよ、どうせほっぺにちゅーなんて外国じゃあ挨拶代わりなんだしねっ!?
たかが『ちゅー』だよっ!!(汗)

『ほっぺにちゅー、して良かったのかな?』

ほっぺにちゅーとか、気にしませんよっ!?


 小指心
  一撃必殺


「ねー聞いてよ梓っ!!この名簿みてみてっ!!」

大板・宗、渡辺・多喜二、みんな渋い名前だねー。

「そこじゃないよっ!!最後らへん、読んでみてっ!!」

『信条・梓同盟』、死にたい?

「だからそこじゃないっつーのっ!!」

小山・蓮、内藤・一馬。

「本当に来ちゃったっ!!入っちゃった!!これで今年の地区大会はもらったなっ!!(自己満足)」

・・・はぁ。

「え、なんでそんなにテンション低いの?しかもカッコに台詞が入ってないし」

「そこは言わなくていいから」

「あ、入った」

カッコとか別にどうでも良いんですけど。
それよりまだ一週間の二日目なんですけど。

「昨日、蓮くんがうちに来てさぁー・・・」

「ぇっ?!!なにそれ、どうしたのっ?!!」

「そんで一睡も(あのキスのことばっか頭に浮かんできて)出来なかった・・・」

「やーんっ!!///ちょっと初日からラブラブっ?!!」

いや、そっちの意味を意識して言ったわけじゃないんだけどなぁ。

「ちゃうちゃう、昨日―――――」

「もしかして押し倒されたのっ?!!!!(キラキラ)」