だけど…


そんな瀕死の私に、毒キノコお化けマタンゴ野郎は、更に追い撃ちをかけようと触手を伸ばして来る。



『コレでもまだ思い出さねぇんだろ?』



眉間にシワを寄せて不機嫌になったコーヘーは、


いつの間にかまた捕食者のような鋭いオスの瞳で、低く低く囁く。



『忘れてんじゃねぇぞ、オレが全部教えてやる。』



私を見据えるキノコの眼光が、


こ、怖い…


キノコ怖え~!!!!


その恐ろしく鋭い瞳を何とかしておくれ…



「も、もういいの、何も思い出さなくても良いの。」



どうせ思い出しても出さなくても、コーヘーに抱かれたっていう事実は消えないんだし、


それに、思い出したところで、きっと待っているのは、多分致死量を超える恥ずかしさだと思うから…