ちくしょう…コーヘーめ、



「認めたら…責任取ってくれんの?」



悔しさに見上げたら、コーヘーのムカつくぐらいに整った顔が少しだけ綻んだ。



『あぁ、認めるならな。キズモノにした責任は、オレがきっちり取ってやる。』



キズモノにした責任ね…。


ムカつく…


最高にムカつくんだけれど…


この手に抱かれた事は嫌じゃない。


このムカつくキノコ野郎に知らぬ間に抱かれていたのに、嫌じゃないだなんて…


もう認めるしかない。


自分の気持ちを。


私がコーヘーをどう思っているのかを。




「私………キノコが好き。」




だけど、普通に認めるなんて腹が立つから、このぐらいは意地悪してやろう。



『オマエは本当に……キノコキノコうるせぇよ。』



呆れたように言うコーヘーは、その言葉とは裏腹に私を強く抱きしめて来た。


私を掻き抱くその腕の強さが嬉しいだなんて、私も相当毒キノコにヤられてる。


悔しいけれど、いつの間にか私もコーヘーに毒されていたんだ。