「今日は私日直だったから、先に帰ってもらったの。」


「ふ〜ん‥‥
とりあえず帰るぞ、暗くなっから。」


アレスとルナは二人並んで家路を歩いていった。


「お前はまだ一緒に帰る男子もいないのか〜?」


アレスは笑いながらルナに言った。


「うるさいな〜。
アレスだっていないくせに。」


ルナは口を尖らせている。相当腹の虫に触ったようだ。


「俺はあれだよ‥‥‥
クールに見せてると言うか何と言うか」


「嘘ばっかり!!
モテないだけなくせに。」

二人は他愛もない話をしながら歩いていた。もう、辺りは暗くなってきてうっすらと満月が見えている。


「じゃあ私こっちだから。バイバイ、アレス。また明日ね。」


ルナはアレスとは違う道を走って行った。