立ち尽くす瑞穂を尻目に、私は身なりを整え帰ろうとした。


「――待ちなさいよ。」


瑞穂は震える手を握りしめた。


「あんた、私が祐介のこと好きなの知ってたよね?なのに何で手を出すの?」


この子の中では私が手を出したことになってんの?


「変な言いがかりは止めてよね。私じゃなくて、祐介だから。」


「…えっ。」