午前7時。

久世 黎児(くぜ れいじ)はとてつもなく重い瞼を何とか抉じ開ける。

このまま昼下がりまで眠っていたい所だったが、先日もネットゲームに興じるあまり学校をサボっている。

これ以上の欠席は単位が危うい。

寝癖頭をボリボリ掻き毟りながらベッドを降り、とりあえずコーヒーだけ淹れて口にする。

一人暮らしをさせると、男など大抵はこんなものだ。

無造作にハンガーにかけておいた制服に袖を通すと、パジャマも脱ぎ散らかしたまま、彼は部屋を出て行った。