「城山 涼子。

涼しいの字に子供の子…」

敢えて、子供の子
と言ったのは
裏があったのだろうか。

そして三波は冷静に続ける。
「さっき、パトカーの中の一件を、あっちで話した。
その時、あんたが子供を亡くした事も
一緒にな。
だが…これでは
どうしても矛盾しちまうんだよ」

島田が、恐る恐る
声を出した。
「どちらかが、嘘をついた…と」

それだけは許せなかった。
「貴様!」
と、席を立とうとして
思いとどまった。

「すまん…」