三波が入って直ぐの、事務担当の人間と話し

やがて戻って来た。

「こっちだ」
とそこは仕事なのだろう。

余分な事は話さず、エレベーターに乗り込んだ。

エレベーターの、スピードは
遅すぎだった。
まるで、時を一つずつ刻んでいく様だ。

そして、長く思われた小旅行も終わり
三人は六階に着いた。

三波は、
「お前らは、あっちだ」
と一番隅の、銀色の真新しいノブの付いたドアを指差し、

島田と、中に入った。