休憩を挟む余裕なんて無い。

樋口は、まだ目を閉ざしている。

裁判長は、頭を抱え込んでしまった。

「そんな皮肉な事が…あって良いと
言うのですか…」

「一度、死んだ人間に助けられた。

卓さん…二度目ですよ」

もう、声に出して泣いていた。