「坂本さんにキスもそれ以上のやり方も教わって、それからあたしとやり直そうと?」

「へっ?キ、キス?」

「ぐーぜん見ちゃったんだよね~。悠の初キス」

「あ、あれはあいつから無理やり……」

「のわりには、かなり長くなかった?」


あたしってなんて性格悪いんだろう。


言葉攻めしても、あたしの心は晴れないのに。


「あたし、頼りなかった?」

「ううん」

「ならもっと頼ってよ。あたしか弱い他の女とは違うってこと、悠が一番よく知ってるでしょ?」


付き合ってから、あたしらはケンカもいっぱいした。


大抵は悠が部活で忙しいからで、最後は一ヵ月放置されてて耐えきれなくなって、最後に顔をぶん殴った。


「……ごめんな」

「嫌だ」

「おいおい…」

「……坂本さんのこと、抱いた?」


聞いた後すごく後悔した。


抱いたって言われたら、あたしもう立ち直れない……。


悠が腕を離しそうで、悠をギュッと抱き締めた。



……早く言ってよ~。


心臓がはちきれそう。






………まさか………。