なんとなくこうなる予想はしてたけど…都合よく邪魔が入るもんだなあ。


「坂本さん」

「どこへ行くつもり？」


今あたしが友達と話していた内容を聞いてたんだろうな。


坂本さんの目がギラギラ光っている。


悠の前にいる時とは大違い。


「悠を探しに行くの」

「悠は私と付き合ってるのよ。今更あなたが首を突っ込まないでちょうだい」

「確かに悠の意思で付き合ったんなら首なんか突っ込まなかったけどね、あたしはあんたが黒幕だってこと知っちゃったからね～」

「知ったところで何よ。私と付き合ってるのは悠の意思よ。私達はラブラブなんだから」

「悠の気持ちが入ってるか入ってないかって言ってんの！気持ち入ってないキスされるんだったら、あたしは絶対キスされない方がまっしだけどね」

「構わないわ、そんなの」


ふっと坂本さんが笑う。


随分と口が達者なお嬢様だこと。


まあ、あたしも人のこと…言えないか。