あの日以降も私と彼女はお出かけする。あの日のような気まずさは消えてなくなり、それ以前のような関係に戻った。私は彼女が大人になる、その日まで側に、いれるだけいたい。彼女の歩く表情は前より僅かに悲しみに染まったが、それは諦めに似たようなものだった。ただでさえ彼女に突き刺さる、空より上から見えない所から突き刺さる、ものから少しでも守ってあげたい、どんなに思ってもこの思いは届かない。それでも私が彼女の側にいるのは彼女が好きだから。そんな傘の届かぬ思いは、現実を前に消えて無くなってしまった。


  雨降る日しか
 出掛けられない、
  不思議な関係

『 ある不思議な傘と
ある少女の物語 』






( あとがき  )

これは中学3年生の時に考えたものです。文の構成とか色々、あやふやな所とかありますが、そのまま載せさせてもらいました。

傘さんは女の子が好きだったんです。それ故に傷付けたり、心が離れて行ってしまう事を恐れた。それなら、と傘さんはこの一線引いた関係を望んだのです。

というのが、私の考えですが、皆様方はどう思い、考えましたか?是非、お考えを伺いたいと思うのですが、宜しくお願いします。


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