「…………」

 ついこの間まで、テレビの世界、私には関係の無い世界。と思っていた絵が突如現れたことで私が完全に別世界に旅っだっていると、信也君が呆れた顔で私をこちらの世界に呼び戻してくれた。

「…なに突っ立ってるんの?ほらついてきて。」

 「へ!?」

ふと床を見ると赤い絨毯。

「いやいや!こんな綺麗な絨毯踏めませんよ!」

「はぁ…、めんどくさい、よいしょっと。」

「うわぁ~~!?ち、ちょっと~!!下ろしてください!!」

「うるさい、暴れるとお尻から落ちるよ。」

!!そっ、それはイヤだ… 。大人しくなった私を見て信也くんはふっと笑った。